生活にアロマの香りを取り入れて、癒しタイムを楽しんでいる方は多いものですね。アロマオイルと呼ぶものには、大きく分けて2種類あることをご存知でしょうか?そのうち、アロマテラピーで使用されているのは、100%植物から抽出した天然オイル「精油=エッセンシャルオイル」です。今よりももっとアロマを効果的に楽しむために、今回の記事ではアロマオイルについて詳しくご紹介していきます。
アロマオイルとは
アロマオイルと呼ぶものは、一般的に「香りがついたオイル」と思っている方が多いようですが、原材料により
・精油(エッセンシャルオイル、100%植物から抽出した天然オイル)
・精油に他の成分が含まれたオイル(合成香料が含まれたフレグランスオイルやポプリオイルなど)
のふたつがあります。
アロマは香りを楽しめるほか、リラックスやリフレッシュ、消臭、抗菌、防虫作用などの効果がありますが、この効果を期待するには植物本来の成分・精油の使用が必須です。そのため、香り効果で心身を整えるアロマテラピーでは、精油が使用されています。
まずは、アロマオイルの違いから説明していきましょう。
天然香料と合成香料がある
アロマオイルを選ぶ際、確認したいのが使用されている香料です。香りのみか、効果まで期待できるのかは、アロマオイルの入った小瓶に記されている「天然香料」や「合成香料」の文字で分かります。どちらも良い香りがするのに変わりはありませんが、効果を期待できるのは天然香料を使用した精油です。
〈天然香料〉
天然香料は自然界に存在する動植物から抽出された香料です。食品にも使用されることが多いため、このことは食品衛生法でも定義されていて、現在では使用できるものが約600品目あります。アロマテラピーで使用される精油=エッセンシャルオイルは、天然香料に分類されています。
〈合成香料〉
合成香料はさまざまな化学反応によって人工的に作られた人工的香料で、2種類あります。
・半合成香料・単離香料
合成香料と書かれている場合はほぼこちらに当たります。自然のものから特定の芳香物質だけを取り出して作られた香料です。
・合成香料
石油系原料を使い、人工的に作られた香料で、天然香料よりも安定して香りを持続させられます。お部屋やトイレの芳香剤、香水などに用いられている香料です。
種類によって様々な効果を期待できる
香り成分による効果に期待ができるのは、アロマオイルでも天然香料を含んだ精油です。香りだけではなく、気持ちを落ち着けたい、頭をスッキリとさせて集中力を高めてやる気をアップさせたい、部屋に良い香りを拡散させたいなど、その香りごとが持つ効果はさまざまです。消臭や抗菌、防虫作用を持つものもあり、目的や使用する場所によって香りを選ぶと良いでしょう。
アロマオイルが与える効果のメカニズム
「香りを嗅ぐだけで効果があるって本当?」と疑問に感じている人も多いはず。香りと脳には深い関係があり、そこには特別なメカニズムが存在しています。香りが持つ効果が脳にどのように働きかけ、心身の不調を緩和する働きをしているのか説明しましょう。
嗅覚は五感の中でも太古から存在する感覚器
生物が持つ感覚器「五感」には視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の5つがあり、このうち嗅覚は太古の昔から存在する原始的な感覚器とされています。生物が生きていくために必要な無害な餌を探すために欠かせない感覚器であったからです。さらに陸上で生活をするようになると、嗅覚からの情報は動物の生命活動に直結する大切な感覚器となりました。そのため、嗅覚は太古から存在する重要な感覚器と言われているのです。
行動や感情に関する、大脳辺縁系にダイレクトに届く
香り効果が注目される点は、嗅覚から得た情報や刺激が他の感覚器と違い、感情や情緒を掻き立てる脳の大脳辺縁系にダイレクトに届くことです。目や耳(視覚・聴覚)からの情報はというと、まず知性や理性に関わる大脳新皮質に届き、この部分だけが稼働した状態になっています。
つまり、アロマの香り成分は大脳辺縁系の視床下部に直接働きかけることにより、自律神経の副交感神経を優位にして、心身の緊張を解きほぐしてリラックスさせてくれるのです。香りと脳の関係には、香りが本能や感情に直接結びつくと考えるよりも感情が湧き、自律神経を整えてくれるというメカニズムが存在しています。
アロマオイルから得られる効果の例
香りにより、さまざまな効果が期待ができるアロマオイルは目的に合ったものを選び、日々の生活に活用すると、より効果的に感じられるでしょう。ここでは効果別におすすめの香りをご紹介します。
リラックス効果
普段と生活リズムが少し違ったりすると、一時的に疲労を感じたり、イラッとしたりする時がありませんか?このようなときには、鎮静作用によって気持ちを落ち着かせ、リラックス効果がある香りがぴったりです。
ラベンダー
フローラル系アロマの中でも代表的なラベンダーは、酢酸リナリルと呼ぶ芳香成分が副交感神経に働きかけて自律神経を整えてくれます。緊張を解し、リフレッシュしたい時におすすめの香りです。
ローズ
ラベンダーと同じくフローラル系のローズは、甘く華やかな香りのアロマです。脳内ホルモンのオキシトシンの分泌を促し、自律神経のバランスを整えたり、ストレスを緩和したりする働きがあります。このホルモンは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれていて、心を癒して気持ちを穏やかにし、幸福感を抱かせてくれます。
リフレッシュ効果
一時的ではなく、過度の疲労や負荷による蓄積でイライラが持続的になっている時には、リフレッシュ効果に期待ができるアロマがおすすめ。基本的にはスッキリ感がある柑橘系アロマや、リナリルを多く含むラベンダーが人気です。
レモン
フレッシュな香りと爽快感がある柑橘系のレモンは、気分をリフレッシュさせる効果に期待ができます。芳香成分のリモネンによる鎮静作用が働き、気持ちを落ち着かせて気分転換させ、集中力のアップや、ストレスや眼精疲労からくる気分の落ち込みなどを緩和してくれます。
オレンジ
甘くフルーティーな香りのオレンジは、リラックスとリフレッシュを得意とするアロマです。リモネンが副交感神経を刺激して脳を活性化し、イライラやモヤモヤをスッキリとさせて明るく前向きな気持にしてくれます。
気分の高揚
気分の高まりや意欲が低下したうつ状態には、気持ちをコントロールしてくれる香り効果に期待しましょう。
イランイラン
イランイランはフローラルでエキゾチックな香りが特徴で、過度な緊張や不安・怒りを抑える効果に期待ができます。更年期や女性特有の症状の緩和、血圧を下げる鎮静作用、収れん作用によるスキンケアにも効果的です。香水にも使用されるほどの強い香りは単体で使用するよりも、好みの香りをブレンドしてオリジナルの香りを作ってみると楽しめますよ。
ベルガモット
ベルガモットは柑橘系の中でも甘すぎない爽やかな香りです。鎮静作用のある成分を多く含んでいるため自律神経を整えるのにも有効で、リフレシュ効果に期待ができます。
消臭
アロマの香りによる消臭は、臭いの上のせではなく、ニオイをもとから断つ中和作用によるものです。気になる臭いはアロマの消臭成分で化学反応させ、スッキリと快適な空間を作りましょう。
ペパーミント
シャキッとした爽快感があるペパーミントは、こもりがちな臭いの消臭に活用できます。芳香成分のメントールには殺菌・消毒・防虫作用もあり、コバエの発生を防ぐのに有効です。また体感温度を下げてくれるため、夏の暑さ対策にも役立ちます。
ユーカリ
ペパーミントよりも強くシャープな香りがするユーカリは玄関やキッチンなど、特に臭いが気になる場所での使用がおすすめです。柑橘系のレモンやグレープフルーツなどと相性が良いため、ブレンドして自分だけの香りを作ってみると良いですね。
インプルーブのアロマオイルはブレンドができる!
アロマの香りと効果を楽しむためには、天然香料が使用されている精油を使用しましょう。もっと詳しくアロマオイルのことを知りたい、効果をうまく取り入れたいという時には、香りのプロに相談してみませんか?インプルーブでは、アロマテラピーアドバイザーの資格を持つスタッフが、お客様にぴったりな香りや導入についてのアドバイスをいたします。弊社で使用するオイルは世界規格を通過した、安全で新鮮なものばかり。お客様がイメージして求める香りは、香りをブレンドして見つけることも可能です。香り空間のお手伝いは、全国で1,000台以上の導入実績を持つインプルーブまでぜひお問い合わせください。