花や果実、植物などから抽出できる精油は、美容や肌トラブルのケアにも活用できるのが魅力です。しかし、精油は芳香成分が高濃度に凝縮されているため、肌に直接つけることはできません。当記事では、精油の概要や精油を直接肌に付けないほうが良い理由について解説しています。精油に関する知見を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。
精油とは
「精油(エッセンシャルオイル)」とは、植物の香り成分を抽出したエッセンスのことです。日本アロマ環境協会のAEAJでは、精油を以下のように定義しています。
『精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質である。各植物によって特有の香りと機能を持ち、アロマテラピーの基本となるものである。』
100%天然のアロマオイル
アロマテラピーで使うことができる精油は、全て植物から抽出した100%天然な製品に限定されます。そのため、高い安全性が確保されていると考えて問題ないでしょう。
花や葉、果皮などから抽出される
精油は花や葉、果皮、根などを蒸したり、皮を搾ったりすることで抽出します。有効成分をふんだんに含む揮発(きはつせい)の芳香物質で、あらゆる植物が特有の香りと特徴を有します。
大量の原料からほんの僅かしか摂れない
フレグランスオイルが大量生産されるのに対し、精油は大量の原料からほんのわずかしか摂れません。精油が高価であるのはそのためで、原材料が希少なほど、価格も高額になります。例えば、ラベンダーの精油を1kg得るためには花穂を100~200kg、ローズの場合は花びらを3~5tも要します。このように、大量の原料植物からほんのわずかしか摂れない貴重なエッセンスなのです。
精油を直接肌に付けない方が良い理由
精油は美容に効果的な一面がある一方で、肌に直接塗布することは原則としてNGと考えられています。以下では、精油を直接肌に付けないほうが良い理由について説明します。
精油は分子がかなり細かい
精油の分子はかなり細かく、皮膚から吸収された後に体内に浸透し、血管内にまで成分が入っていきます。特に100%天然由来で作られた精油は、植物の芳香成分が高濃度に凝縮されていることから、その効果は絶大なものと言われています。そのため、直接肌に塗布すると皮膚への刺激が強く、感作作用を引き起こすおそれがあるのです。
肌を乾燥させる
精油成分のなかには、肌に強い刺激を与えるものも存在します。このような刺激の強い精油成分を高濃度で使用すると、乾燥や肌荒れを引き起こしてしまう可能性が否定できません。
アレルギーなどを引き起こす心配もある
精油にはアレルギーを引き起こす原因物質となる、アレルゲン成分が含まれていることも、直接肌に付けないほうが良いと言われている理由のひとつです。特に肌の弱い人やアレルギー体質の人は、通常より濃度を低くするなど、入念な注意を払う必要があります。
肌刺激の強い精油もある
精油の中には、肌への刺激が強いと言われている種類も存在します。それが「柑橘系」や「ハーブ系」「ユーカリ」「ミント」などです。以下で詳しく見ていきましょう。
柑橘系
レモンやオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘系の精油に含まれるフロクマリン類には光毒性があります。光毒性は紫外線にあたることで、肌にシミができる要因となります。
つまり、柑橘系の精油が肌についた状態で日光や紫外線を浴びると、シミや赤み、色素沈着など、細胞がダメージを受けてしまう可能性があるのです。そのため、柑橘系の精油をスキンケアに取り入れる場合は注意が必要です。
ハーブ系
ハーブ系の精油も、刺激が強い精油の一種と言われています。フェイシャルに使う場合は0.5%以下の濃度に、ボディの場合は1%以下の濃度に希釈して使用してください。
ユーカリ
皮膚への刺激が強いユーカリの精油を高濃度で使うと、かぶれや肌荒れの原因となる可能性があると言われています。肌に塗布する場合は、一般的な希釈濃度よりも低めの濃度に希釈することを心掛けましょう。
ミント
スースー感が気持ちの良いミントは、特に妊婦さんに注意が必要な精油と言われています。具体的には、ミントの精油を過剰に使用すると、妊娠や子宮に影響を及ぼすと考えられているのです。加えて、妊娠中は肌が敏感な状態になっているため、通常よりも肌トラブルが起こりやすい時期です。なるべくこの期間の使用は避け、使用する際にも量は少なめにしてください。
精油のおすすめの使い方
ここまで、精油の概要や精油を直接肌に付けないほうが良い理由について見てきました。では、実生活に精油を取り入れたい場合は、どのようにすれば良いのでしょうか。以下では、精油初心者の方でも安心なおすすめの精油の使い方について紹介します。
肌に付ける場合は植物油で薄める
精油を原液のままで使用するのは肌への刺激が強すぎるため、塗布前には植物油などで濃度を薄める必要があります。また、アロマバスやスプレーなどで精油を楽しむ場合にも、規定量を厳守しましょう。
万が一、精油の原液が肌についてしまった場合は、すぐに大量の水で洗い流してください。水で流した後も、赤みやピリピリするような刺激、発疹などが見られる場合は、かかりつけの病院に相談してください。
リードディフューザーを使用する
トイレや洗面所などの空間では、リードディフューザーがおすすめです。リードディフューザーは、瓶にリードを挿入するだけで使えるため、アロマ初心者の方でも安心して使用できます。見た目もオシャレなため、インテリアとしても活用できます。
アロマディフューザーを使用する
リビングや寝室、書斎などの空間でアロマを楽しみたい場合には、アロマディフューザーを活用しましょう。アロマディフューザーには、コンセントに差して使用するタイプや火を使用するタイプなど、さまざまな種類が存在します。それぞれ一長一短であるため、使う場所や目的に合わせて選ぶのがポイントです。
まとめ
精油は100%天然植物由来の製品であることから、低刺激で肌に優しいと誤解されがちです。しかし、精油には植物の芳香成分が高濃度で凝縮されているため、原液を肌に直接塗布すると、乾燥やアレルギーなどのトラブルを引き起こしてしまいます。
また、人によっては肌に合わず、刺激を感じて赤くなったり、ヒリヒリしたりする場合もあります。そのため、初めて精油を使用する際には少量を腕の内側につけて放置するパッチテストを行いましょう。
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