一日の終わりに過ごすバスタイムは、ホッとひと息つける楽しみな時間ですね。浴槽に溜めたお湯に入浴剤を使用されている方は多いと思いますが、アロマの香りをプラスすると最高の癒やしタイムになります。しかし、お風呂に直接アロマオイルを入れても大丈夫なのでしょうか。今回はこの疑問をもとに、お風呂におけるアロマオイルの正しい使い方や注意点、おすすめのアロマをご紹介します。
お風呂にアロマオイルを直接入れない方がいい理由
アロマの優しい香りや効能は、さまざまなかたちで日常生活に活用されています。お風呂で使用するときには浴槽のお湯にアロマオイルを入れて入浴する、アロマバスが人気ですね。香りと入浴の両方の力で心身ともにリラックスできますが、原液をそのまま浴槽に入れることはおすすめできません。ここではその理由を3つ挙げていきます。
そもそもお湯に混ざらない
そもそもアロマオイルは油脂性(脂溶性)であるため、水やお湯には混ざらない性質なのです。浴槽のお湯にそのまま垂らすと原液が表面に浮いた状態になってしまうため、要注意です。凝縮された原液が肌に触れると、赤くなったり、かゆみが出たりする場合があります。
原液が肌に付着してしまう
純度の高いアロマの原液は刺激が強く、皮膚に付着すると肌トラブルを起こす可能性があります。
- 肌が赤くなる
- かゆみが出る
- ピリピリしたり、チクチクした感じがある
などはその一例です。肌の弱い人は特に注意してください。
特に注意が必要なアロマオイル
アロマオイルのなかには、アロマバスに向いていない種類があります。皮膚を刺激する成分を含むものは、直接肌が浸かる浴槽での使用を避けたほうが無難です。特に気をつけたいのは柑橘系・針葉樹系・スパイス系の3種類です。
柑橘系
柑橘系とは、オレンジ・レモン・グレープフルーツ・ベルガモットなどです。柑橘系には「光毒性」があり、アロマオイルが肌に付着したまま紫外線に当たると、皮膚にダメージが発生します。
針葉樹系
針葉樹系には、ヒノキ・スギ・ジュニパー・サイプレスなどがあります。皮膚に刺激が強い成分が含まれているため、使用量によっては肌がヒリヒリする場合があるのです。浴室の床に数滴垂らして、芳香浴を楽しむのであれば問題はありません。
スパイス系
シナモン夜クローブなどのスパイス系は、使い方によっては皮膚炎やかゆみの原因になることがあります。肌に直接触れないとしても、使用濃度が濃すぎると肌が疲れて体調不良を起こす可能性があるため、注意が必要です。
お風呂でのアロマオイルの楽しみ方
アロマオイルは成分が凝縮されているため、原液が肌に付くと肌トラブルの原因になります。お風呂で使用する場合は、次の3つのうちいずれかの方法で、必ず薄めてから使用してください。
植物油で薄める
ひとつ目は植物油=キャリアオイルで薄める方法です。これは植物100%由来のオイルで、ベースオイルやプラントオイルとも呼ばれています。おすすめは無臭で成分が優しい、「ホホバオイル」「スイートアーモンドオイル」「グレープシードオイル」です。使用したいアロマオイルは、植物油に混ぜて薄めてから浴槽に入れましょう。
乳化剤で薄める
2つ目は乳化剤で薄める方法です。乳化剤にはアロマオイルと水を混ざりやすくする働きがあります。使用する乳化剤は原料と成分を確認し、オーガニックなものを選ぶと安心です。
無水エタノールで薄める
3つ目は無水エタノールを使用する方法です。無水エタノールはアロマオイルを水(お湯)に溶けやすくする性質があります。この性質を利用して、無水エタノール5mlにアロマオイルを数滴混ぜてから湯船に入れてください。無水エタノールは薬局で手軽に購入できます。
注意点
アロマの良い香りに包まれたバスタイムは、一日の疲れを癒やしてくれる楽しい時間ですよね。香りとさまざまな効果に期待ができるアロマですが、お風呂で安全に楽しむためには注意しておきたいことがあります。
乳幼児への使用は避ける
アロマオイルが持つ作用はとてもパワフルであるため、乳幼児への使用は避けたほうが良いとされています。原則、3歳未満の子供は芳香浴のみとし、使用するアロマの量は成人の半分以下にして薄めて使うようにしましょう。3歳以上でも使用量は少なめとし、肌トラブルが起きたらすぐに使用を中止してください。万が一、アロマオイルが皮膚に付いてしまったら、コットンなどに植物油を付けて拭き取り、石鹸でよく洗い流しましょう。
天然塩だけでは不十分
アロマバスを楽しむ方法として、「アロマオイルと天然塩」を使用する方法が紹介されていることがあります。しかし、天然塩を使ってもアロマはお湯に溶けません。前述したとおり、アロマは植物油、乳化剤、無水エタノールのいずれかで薄めてから使用しないと、お湯には混ざらず、表面に浮いた状態になってしまいます。天然塩をプラスする時には、必ずアロマオイルを薄めてからお湯に溶かし、そのなかに加えてください。この時に重曹も足しておくと、お湯が弱アルカリ性になり、皮脂汚れを落としやすくする効果に期待ができますよ。
また、天然塩を浴槽へ入れた時には釜を傷める可能性があるため、追い焚きはしないようにしてください。
お風呂でリラックスしたいあなたへおすすめのアロマオイル
香りで癒されるアロマバスは、リラクゼーション効果をたっぷりと感じられる特別なお風呂です。数多くあるアロマオイルのなかから、お風呂で使いたいおすすめのアロマオイルをご紹介します。
カモミール
カモミールのりんごのようにフルーティな甘酸っぱい香りは、エステル類アンゲリカ酸の成分の特徴です。沈静、殺菌、血圧降下作用や、緊張を解いて不安を和らげる作用で、気持ちが軽く感じられるようになり、リラックス効果が高いとされています。
カモミールはお風呂で使うと発汗作用が高いため、心地良く汗が流れ、肌には適度な脂分で潤いを感じさせてくれるでしょう。
ラベンダー
万能オイルと言われるラベンダーは、優れた鎮静作用でストレスや心の疲れをリラックスさせ、イライラや不安、緊張を和らげる効果に期待ができます。心だけではなく、筋肉痛や神経痛、打ち身、捻挫などの痛みに対しても鎮静作用が働きかけ、緩和されるのです。
ラベンダーの効果をさらに引き出すのはアロマバスです。優しい香りとお風呂の相乗効果により心身の疲れを取り払い、リラックスへと導いてくれますよ。
ローズ
ローズは女性に多い自律神経の乱れを整える作用に期待ができるアロマです。自律神経の乱れによる更年期トラブルやPMSなど、精神面からの身体の不調に働きかけます。ローズの優雅で華やかな香りは心を明るくしてストレスを和らげるだけではなく、アンチエイジングにも期待できるのです。
アロマバスの楽しみ方はとてもシンプル!
- リラックスしたい時のお湯の温度は38℃前後のぬるめが良い
- 眠気を覚ましたい時には40〜42℃
- 長時間浸かる時には半身浴がおすすめ
- アロマオイルの使用量は3〜5滴まで。ブレンドする場合も5滴までに収める
日々の疲れやストレスは、好きな香りを漂わせたアロマバスで、しっかりと癒やしてくださいね。
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アロマによる香りの効果は、今やさまざまな現場で取り入れられています。香りは脳に語りかけ、楽しかった過去の思い出や気分向上などに優れた効果が期待できるからです。香りの種類や効果は豊富であるため、アロマに興味を持っても、どの香りを選べば良いのか迷ってしまう場合があるでしょう。
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