運動不足や年齢の変化などによる体型の変化は、誰しも気になったことがあるのではないでしょうか。一念発起してダイエットをしようと思っても、うまく続かないケースも多いものです。さらに、ダイエット中の食事制限は、大きなストレスを感じやすく、反動で食べ過ぎてしまったという失敗も実に多く聞かれます。
ダイエットのストレスを軽減し、ダイエットを成功に導くには、アロマの力を上手に活用することがおすすめです。アロマとダイエットは、一見つながりがないように思われますが、実は深く関係しています。一体どのようなメカニズムなのか、アロマとダイエットのつながりについて、この記事で詳しく解説します。ダイエットを成功させたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
アロマとダイエットの繋がりとは
アロマとダイエットが繋がっているのは、アロマの性質が深く関係しています。人間は、アロマから出た香りを嗅覚で感じますが、嗅覚は五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)のうち、脳に直接アプローチする唯一の感覚なのです。
脳と体のあらゆる部分は神経で繋がっていますが、アロマはそのうち自律神経の働きを助ける効果を期待できます。この効果により、ダイエットに役立てられるのです。具体的には、アロマの活用で食欲を抑える効果や脂肪燃焼などが期待できます。さらに、自律神経に働きかけることで自律神経のバランスが整い、満腹中枢がコントロールできるようになると食欲を抑えられ、ダイエットに繋げられるのです。
次の項から、アロマと自律神経の関係について、さらに詳しく見てみましょう。
交感神経
自律神経のうち、交感神経は車におけるアクセルの働きを持っています。日中の活動中をはじめとし、緊張した時やストレスを感じた時などにも働きます。交感神経が働くと、血圧の上昇や血流の促進、胃腸の動きの抑制などが見られるようになるのです。
アロマをダイエットに取り入れたいのであれば、満腹中枢がある交感神経の働きに注目することが重要です。満腹中枢はホルモンのひとつであるアドレナリンの働きとも関係しており、アドレナリンが交感神経を刺激すると消費カロリーが上がり、脂肪燃焼や食欲抑制の効果が生まれます。つまり、アロマで刺激された交感神経は先述した働きにより、脂肪燃焼や食欲の抑制が期待できるのです。食欲が抑えられて脂肪が燃焼しやすくなることで、よりスムーズなダイエットが期待できます。
副交感神経
副交感神経は車におけるブレーキの役割を果たしています。リラックスした時に働く神経であり、脂肪を体内に溜め込む働きを持っています。
こう解説すると、副交感神経は交感神経よりも良い効果が得られると思われるでしょう。しかし、副交感神経が優位な状態が長く続くと良いというわけでもなく、交感神経と副交感神経のバランスが重要となるのです。
交感神経が適度に働くことで脂肪燃焼に役立つため、交感神経が優位な状態が続いてはなりません。バランスを取るには、副交感神経が正常に働くことが必要なのです。
ダイエットに効果的な種類
アロマとダイエットの関係を、自律神経の働きをふまえて紹介しました。アロマが持つ効果はアロマの種類ごとで異なりますが、ダイエット効果を期待するには、どのようなアロマを選ぶと良いのでしょうか。ここからは、ダイエットに効果的なアロマを紹介します。
グレープフルーツ
グレープフルーツはダイエットに取り入れたいアロマの代表格であり、多くの愛用者がいます。グレープフルーツのアロマにダイエット効果が期待できると言われる理由は、グレープフルーツに含まれるリモネンの働きがあるためです。
リモネンはグレープフルーツだけではなくレモン・オレンジ・ライムなど、他の柑橘系の香りにも含まれる成分ですが、最も多く含んでいるのはグレープフルーツです。リモネンの働きによって交感神経が活性化され、食欲の抑制・血管の拡張・エネルギー消費などに役立ちます。そのうえ、リパーゼという脂肪分解酵素の分泌を促し、体温を高めて代謝アップや脂肪燃焼も期待できるのです。
リモネンの効果を最大限に引き出すためには、食事を摂る30分から1時間前にグレープフルーツのアロマの香りを嗅ぎましょう。グレープフルーツは光毒性を持っているため、皮膚トラブルを避けるには、肌に塗布してからしばらくは日光に当たるのを避けましょう。
ペパーミント
ペパーミントは清涼感のあるスッキリとした香りが特徴で、集中力を高めてくれる効果を期待できます。交感神経を活性させることで、脂肪燃焼や脂肪分解などに効果があるとされているアロマです。また、便秘の予防や改善にも役立ちます。
アメリカのある大学が行った実験では、ペパーミントの香りを嗅いだ被験者の空腹感が減退し、実験期間中のカロリー摂取量が普段よりも大幅に減少したという実験結果が発表されているほどです。この実験により、食欲を抑えるペパーミントアロマの効果が示されたと言えるでしょう。
フェンネル
甘くてスパイシーな香りが特徴のフェンネルは、古くからさまざまな民間療法で取り入れられていました。日本ではなじみのない方もいるかもしれませんが、ヨーロッパではローマ時代から薬草として利用されているほどポピュラーな植物です。
フェンネルの香りには、交感神経を刺激する作用のほかに利尿作用もあると言われ、むくみやセルライトの解消を目的とするダイエットで効果が期待できます。また、女性ホルモンに似た成分が含まれているため、香りを楽しむことでホルモンバランスを整え、女性特有の症状改善効果も期待できるといいます。ただし、妊娠中・授乳中・てんかんになりやすい体質の方は使用を避けましょう。
ローズマリー
ローズマリーはミントに似た香りが特徴の植物です。アロマだけでなく、食用から化粧品まで幅広く使われています。特にローズマリー・ベルベノンに含まれるベルベノンという成分は代謝を活性化し、脂肪を溶解する作用を持っています。これにより、ダイエット・むくみ改善・セルライト解消などに対する高い効果を期待できます。加えて、肝機能の向上作用も持っているため、外食や飲酒を好む人にもおすすめです。
フェンネル同様、妊娠中・授乳中・玄関になりやすい体質の方は使用を避けたほうが安心です。また、高血圧の方もできるだけ使用しないようにしましょう。
オレンジスイート
オレンジスイートは、一般的に「オレンジ」もしくは「アマダイダイ」「バレンシアオレンジ」などと呼ばれるもので、こたつのお供として日本人になじみ深いみかんを指しています。オレンジスイートとスイート・オレンジスイートとスイートオレンジは、全て同じみかんを指す呼称です。
オレンジスイートのアロマの香りは、オレンジの皮から抽出されています。甘みを持ち、フレッシュでみずみずしい香りに加え、青みや苦味も含むアロマです。オレンジにもグレープフルーツと同じくリモネンが豊富に含まれており、ダイエットに向けた消化促進や解毒などの効果が期待できます。また、消化器系の不快感を解消する作用もあるため、食欲不振・下痢・便秘などに悩んでいる方にもおすすめです。
オレンジ系アロマには、オレンジスイートのほかにビターオレンジ・ブラッドオレンジ・タンジェリンなどがあります。ビターオレンジとブラッドオレンジには光毒性があるため、使用時には注意が必要です。特にビターオレンジから採取されたアロマは、ほとんど市販されていません。
ローズゼラニウム
ゼラニウムは、エジプトや南アフリカなどを原産国とする多年草であり、以下の4種類に分類されます。
- ゼラニウム(四季咲き性であり、一年中咲いている)
- センテッドゼラニウム(芳香性を持ち、ハーブに分類されている)
- アイビーゼラニウム(半つる性の多年草である)
- ペラルゴニウム(一季咲きであり、春から初夏にかけて花が咲く)
ローズゼラニウムは、上記の種類のうちセンテッドゼラニウムに属しており、アロマとして広く使われている品種のひとつです。名前に「ローズ」とついていることからわかるように、香りはバラに似た特徴を持っています。
ロールゼラニウムの香りが持つ強い芳香成分により、ホルモンの分泌や自律神経のバランスを整える効果が期待できます。さらに、ストレスを原因とする体の不調や女性特有の症状も和らげてくれます。
おすすめの活用法
ここまでに紹介したアロマは、どれもダイエットに効果が期待できるものばかりです。アロマの作用を最大限引き出すために、おすすめの活用法を紹介します。
アロマバス
1日の疲れを癒すバスタイムにアロマを取り入れると、体全体でアロマの作用を感じることができます。バスタブにお湯をたっぷり張り、アロマオイルを数滴混ぜると、湯気と一緒にアロマオイルの香りがお風呂全体に広がります。
アロマオイルは、バスタブに直接入れてもお湯と混ざらず、バスタブに浮いてしまいます。肌が弱い方や、アロマオイルが直接肌に触れるのを避けたい方は、無水エタノール・ホホバオイル・スクワランオイルなどを使い、希釈してからバスタブに入れましょう。AEAJ(公益社団法人日本アロマ環境協会)も、希釈を推奨しています。
アロママッサージ
アロマオイルによるダイエット効果をさらに高めるためには、アロマオイルを使ったマッサージがおすすめです。アロママッサージにより、アロマオイルが持つ芳香成分が皮膚からも浸透し、ダイエット効果を高めてくれます。血液循環が良くなるうえに代謝もアップし、脂肪燃焼効果やデトックス効果が期待できる活用法です。ホホバオイルやスクワランオイルなどでアロマオイルを希釈し、マッサージ用のオイルを作りましょう。
アロママッサージを行うタイミングは、体の芯まで温まったお風呂上がりがベストです。使い方は、まずマッサージ用オイルが入った容器をよく振って混ぜてから、手のひらにオイルを適量取ります。お腹・足・二の腕など、気になる箇所になじませ、優しくマッサージしましょう。足をマッサージする場合、足先から体の中心へリンパを流すように、下から上へマッサージすると効果的です。
アロマスプレー
自宅だけではなく、外出先で手軽にアロマを楽しみたい場合は、アロマスプレーを作って持ち歩くと便利です。
アロマスプレーを作る際には、次のものを用意しましょう。
- アロマオイル(100%天然精油のもの)
- 無水エタノール(アロマオイルを溶かすために使用)
- 精製水(ミネラルウォーターを使う場合は軟水を用意)
- スプレー容器(ガラス製またはオイル・アルコール対応のプラスチック容器)
- ビーカー(材料の分量を量るため)
作り方は、まずスプレー容器にアロマオイル20滴程度と無水エタノール10mlを入れます。軽く振ってオイルとエタノールが混ざったら、精製水を加えてさらによく混ぜましょう。
アロマスプレーを使う時には、エタノールと精製水を混ぜるためによく振ってから使いましょう。2~3週間程度で使い切るのがおすすめです。
吸入法
アロマオイルの成分を鼻や口から直接体内へ吸入する方法です。体へ直接働きかけることで、早い効果が期待できます。
洗面器などにお湯を張り、アロマオイルを1~3滴ほど落とします。湯気と一緒に香りが立ち上がりますので、静かに吸い込みましょう。アロマオイルの成分が粘膜を刺激する可能性もあるため、目を閉じて吸うようにし、長時間の使用は避けましょう。また、アロマオイルが入ったお湯は絶対に飲まないようにしてください。
ハーブティー
ハーブティーを飲むことで、アロマオイルだけでは体内に取り入れられないビタミン・ミネラル・水溶性成分などの摂取が可能です。さらに、アロマが持つ香りの効果で、代謝を促したり免疫力を上げたりする効果も期待できます。
ハーブティーとアロマオイルの大きな違いは、口に入れられるかどうかです。ハーブは内臓を通じて体の内側から働きかける一方、アロマオイルは鼻や皮膚から香り成分が浸透し、脳や神経に働きかけるのです。
「ダイエットに効果的な種類」の項で紹介したアロマ以外に、ハーブティーにおすすめなのはカモミールです。カモミールには消化促進作用があり、味と香りの両方を楽しむことでダイエット効果が期待できます。
まとめ
この記事で紹介したように、アロマを上手に活用するとダイエット効果を期待できます。手軽に始められるアロマテラピーを生活に取り入れ、ダイエットに取り組んでいきましょう。
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