アロマの精油は大変デリケートで、一度開封したら早めに使い切ることが推奨されています。実はアロマにも使用期限があり、開封後は空気に触れて酸化するごとに品質が劣化していくのです。高温も苦手なため、保存場所にも気を配らなければなりません。

そこで今回は、アロマの保存期間や適切な保存方法と合わせて、古くなったアロマの活用法を紹介します。ぜひ、参考にしてください。

保存期間の目安

アロマは、天然成分100%からできた精油です。香りを楽しむ芳香浴やアロマバスでリフレッシュする沐浴法、呼吸器系の不調緩和に活用される吸入法や、痛みのトラブルに効果的とされる湿布法など、さまざまなシーンで取り入れられています。

そんなアロマに期待される作用や効果を活かすには、劣化を防ぎ保存期間内に使い切ることが最良の方法です。ここでは開封前と開封後、それぞれの保存期間の目安について説明しましょう。

開封前

開封前アロマの保存期間の目安は、およそ3年です。ラベルには、アロマごとに品質保持期間が表示されていますのでご確認ください。

精油の採取方法にもよりますが、

・水蒸気蒸留の精油は、蒸留年度から5年
・揮発性の高い柑橘系圧搾油の精油は、圧搾年度から3年

とされています。

開封前でも、高温多湿を避けた冷暗所での保存が必要です。

開封後

一度開封したアロマは、なるべく早めに使い切るようにしてください。精油は高温多湿、日光、空気に触れると品質がどんどんと劣化します。アロマの種類にもよりますが、半年〜1年以内には使い切るようにしましょう。

※特に注意して半年以内に使い切りたいアロマは次のとおりです。

・リモネンを含む柑橘系アロマ(オレンジスイート、ベルガモット、マンダリン、ライム、ゆず、グレープフルーツなど)
・アルデヒド類を多く含むレモングラスやメリッサ
・ビネンを多く含むサイプレスやジュニパー・パイン

これらは酸素を欲しがる性質のため、酸化がしやすいアロマです。

古くなったアロマオイルの見分け方

アロマの香りがあまり感じられなくなったら、それは古くなった証拠かもしれません。古くなったアロマは品質の劣化が原因のため、トラブル回避のためにも肌に触れる使用は避けたほうが良いとされています。もしも、今お使いのアロマが下記のような状態になったら、アロマオイルが古くなっていると考えられますので一度ご確認ください。

香りが変わった

分かりやすい症状は、香りの変化です。

・明らかに購入したときの香りと違う
・刺激臭がする、不快に感じる香りがする

このような症状を感じたら、アロマオイルが古くなっている可能性が高いです。

香りがしなくなった

アロマオイルの品質が劣化すると、使用開始時よりも香りを感じにくくなってしまいます。香りが弱くなった、あるいはしなくなったと感じたら、やはりアロマオイルが古くなったためと考えられます。

粘度が増した

精油が古くなると、濁りが見えたり、粘度が増してドロッとしたり、ねっとりとした感じになります。このような状態になったら、肌トラブル回避のためにも肌への使用はせずに、他の活用法でアロマを楽しみましょう。

古くなったものの活用法

香りが多少薄まってしまったアロマ、だからと言って捨てるのはもったいないですよね。使用期限までには使い切れないアロマもあきらめず、なにか他に活用できないか方法を考えてみましょう。

前述したように、古くなったアロマは成分が劣化して変質した可能性が高いため、肌への使用は控えてください。少し香りが残り、見た感じに変わりがなければ、普段の掃除や芳香浴、芳香剤、消臭スプレーなどに使用してみるとうまく使い切ることができますよ。

アロマディフューザー

芳香浴を楽しむには、アロマディフューザーがおすすめです。室内へ簡単に香りの拡散ができて、アロマの使用量で香りの調整もできます。ディフューザーが無い場合は、気軽にリードディフューザーやアロマストーン、おしゃれにアロマキャンドルなどを手作りしてみるのも楽しいですよ。

アロマバス

それほど古くないアロマであれば、湯船に数滴垂してアロマバスとして活用することができます。浴室に香りがふんわりと広がり、極上のバスタイムに早変わりです。お湯を入れた洗面器にアロマを垂らしても、肌へ直接アロマが触れることなく、バスタイム中に香りを楽しめますよ。

アロマスプレー

アロマスプレー

ほのかな香りがあれば、アロマスプレーを作ってみるのもおすすめです。アロマは優しい香りがするだけではなく、除菌・抗菌作用や消臭効果など多くの効果効能を期待できるものがあります。お部屋の消臭用やペットのニオイ消し、こもったニオイが気になる靴箱や玄関、トイレなどスプレーはあらゆる場所で重宝されます。小さな容器に入れておけば、外出先へも持ち運びができて便利です。

保存方法のコツ

できれば、アロマの劣化を抑えて最後まで使い切りたいと思いませんか?そのためには、アロマの特徴を理解して、それに応じた方法で保存しておく必要があります。ここでは、アロマを保存する際のコツを説明しましょう。

直射日光が当たらないところに置いておく

アロマが劣化する要因は、酸素・日光・高温のため、これらを避けた冷暗所で保存するよう注意してください。暑い夏でもなるべく涼しい場所で保存したいのですが、冷蔵庫は温度差が生じるため、あまりおすすめはできません。しかし、長期間家を空けるなどの理由があれば、冷蔵庫での保管も考えたほうが良いかもしれませんね。ただ、冷蔵庫での保存はアロマを長持ちさせられても、種類によっては粘着性が増したり固まったりする可能性があります。使用の際は、室温に戻してから使用するようにしましょう。

また、もう1点気をつけておきたいのが湿度です。湿度が高いとアロマの濃度が薄まり劣化を早めてしまうため、浴室や脱衣場での保管は控えてください。

いつ開封したか瓶に書いておく

開封したアロマはなるべく早く使い切れるように、瓶やラベルに目印として開封日を書いておくとわかりやすくなります。アロマは天然成分100%で、防腐剤や酸化防止剤を使用していないため、空気に触れると酸化で品質が劣化する性質です。何度もキャップを開閉すると空気に触れる頻度が高まり、それだけ劣化を早めてしまいます。

また、アロマの入った瓶をゆらゆらと振ると、中のオイルと空気が混ざってしまい劣化を促進してしまうため、丁寧に扱ってくださいね。アロマを長持ちさせるためにも、キャップは使用するときだけの最低限の開閉に留めて、使用後はしっかりと閉めるようにしましょう。そのほか、専用のアロマボックスでの保存もおすすめです。

※テスターで香りを確認するときには、香りが薄まっている可能性があります。アロマを選ぶ際、店舗に置かれているテスターの香りは参考程度にしておくほうが無難です。

まとめ

今回は、アロマオイルの保存期間と保存方法について解説しました。種類によって多少異なりますが、開封前のアロマの保存期間の目安はおよそ3年です。開封後は柑橘系を含めた特殊な種類はおよそ半年、その他はおよそ1年以内に使い切るようにしましょう。とてもデリケートなアロマを少しでも長持ちさせるためには、高温多湿と日光や湿度を避けた冷暗所での保存をおすすめします。もしもアロマが少し古くなったと感じたら、肌への使用は避けて、香りや掃除、消臭などに活用してくださいね。

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