アロママッサージは、アロマの成分を肌から直接吸収できるので、芳香浴などに比べて高い効果が期待できます。アロママッサージと聞くと、お店やプロに行ってもらうイメージもあるでしょう。しかし、アロママッサージは自宅で誰でも簡単に行うことが可能です。この記事では、アロママッサージの効果ややり方、効果が上がる方法などを紹介します。

アロママッサージとは

アロママッサージとは、アロマオイルを使用して全身や体の一部をマッサージすることです。マッサージによって全身の筋肉のこりをほぐしながら、アロマの香りで気持ちもリラックスすることができます

アロマオイルの香りを楽しむ方法はいくつか存在しますが、直接アロマの成分を肌から吸収できるので、より高い効果が期待できます。アロマに含まれる芳香成分には、アロマの種類によっていろいろな効果があります。特に、人気が高いラベンダーでは、抗菌効果によって皮膚の感染症を抑える働きがあるとされていて、海外では「メディカルアロマ」としても使用されています。
これらのアロマオイルをより安全な形で、可能な限り直接取り込める方法がアロママッサージです。

アロママッサージの効果

アロママッサージでは、心と体に対してさまざまな効果が期待できます。具体的には、体の血流を良くして疲労回復を行ったり、リラクゼーション効果によってストレスの解消を行ったりする効果が挙げられます。次にこれらのアロママッサージによる効果について、詳しく解説していきます。自分の気に入ったアロマの香りで癒されながら、さまざまな効果で心と体を癒してあげましょう。

血液やリンパの流れを良くする

アロママッサージでは、体の表面を優しくゆっくりとなでるようにマッサージします。なでるようにマッサージをすることで、皮膚の下を流れるリンパや血管が刺激されます。その刺激によって血液やリンパの流れが促進されて、血液が全身へ流れるようになります。また、アロマの香りとマッサージによる刺激で体全体の温度も上がり、代謝や老廃物の排出促進の効果も期待できます。

疲労回復

肩こりや体の疲労の原因は筋肉が固まり、血行が悪くなって疲労物質である乳酸が溜まることにあります。マッサージによって首から肩周りの筋肉をほぐしてリンパの流れを促進させて、血の流れを良くしてあげましょう。

このとき、筋肉に溜まった乳酸をほぐすために、リンパに沿って滑らかにマッサージすることが大切です。肩や首回りをはじめ全身の血流が促進されて、肩こり改善や疲労回復につながります。アロマの香りについてはジンジャーやマージョラムといった、体を温めて血行を良くする作用があるものを使用すると、より一層疲労回復に効果的です。

ストレスを解消

アロママッサージには、ストレス解消の効果も期待できます。マッサージを行った直後には副交感神経が交感神経活動よりも有意な状態となり、リラックス感が高まってストレスが軽減されたように感じます。一方で、アロマの芳香成分は体内に吸収されることで、ホルモンのバランスを整えてくれます。芳香成分の情報は内分泌系の調整機能を担う視床下部や下垂体に伝わり、ホルモンの分泌を調整します。ホルモンの分泌が促進されることで、幸福感や緊張の緩和などリラックス状態を創り出します。

ストレスに効果が期待できるアロマには、気持ちを落ち着かせてくれるラベンダーやカモミールがおすすめです。また、ストレスによって気分が沈んでいる際には、フレッシュで爽やかな気分を層開始にしてくれるレモンバームやオレンジスイートも良いでしょう。

リラックス

最後にアロママッサージで期待できる効果は、リラックス効果です。マッサージのソフトな触感と精油の心地よい香りが一層のリラクゼーションを体にもたらしてくれます。アロマの香りを嗅ぎながらマッサージをすることで、「大脳新皮質」を通さず感情や本能を司る「大脳辺縁系」に香りがダイレクトに働きかけて、自律神経が整えられます。

また、マッサージ自体にも、人の手でやさしく体を包み込む安心感で副交感神経が働いて、自律神経を整える効果もあります。その結果として、アロママッサージを行った後には呼吸の速度も緩やかとなり、リラックスして安眠できるようになるでしょう。

アロママッサージに必要なもの

アロママッサージでは、アロマオイル(精油)を直接肌に塗ることは原則禁止とされています。精油に含まれる成分は肌に直接塗布するには、刺激が強いためです。そのため、アロママッサージを行う際には、アロマオイルをキャリアオイルといわれる希釈剤に混ぜて使用します。ここでは、アロママッサージに必要である「アロマオイル(精油)」と「キャリアオイル」について、解説していきます。

アロマオイル(精油)

アロマオイル(精油)は、植物から香り成分を抽出したオイルです。果物の皮や花、葉などを蒸したり絞ったりして抽出されます。アロマオイルの種類によって、リラックスや殺虫、防虫、美容などさまざまな効果が期待できます。種類も豊富にあるので、自分の好みのアロマオイルを探してみてください。

キャリアオイル

キャリアオイルは、精油をアロママッサージオイルで使用するにあたって、希釈するためのオイルです。キャリアオイルは植物オイルで代表的なものとして、グレープシードオイルやホホバオイル、スイートアーモンドオイルなどがあります。精油だけでなく、キャリアオイル自体にもオイルに応じた効果や効能が期待できるので、自分の用途に合わせて選ぶようにしましょう。

アロママッサージのやり方

続いて、アロママッサージのやり方について、解説していきます。基本的な方法としてはオイルマッサージなどと同様にオイルを手に取り、気になるところをやさしく押していきます。オイルの準備からマッサージが終わった後までの3つのステップで紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

手に数滴つけ温める

まずは、マッサージで使用するアロマオイルを作ります。桶やフィンガーボールなどの入れ物に、キャリアオイルを5〜10ml程度用意します。好みの精油5mlに対して、キャリアオイル1滴を垂らします。これらの工程が手間と感じる方は、市販のアロママッサージオイルを使用することもおすすめです。アロママッサージオイルは、マッサージを行う前に手に数滴つけて温めておきます。

気になるところを軽く押す

アロママッサージで使用するオイルの準備が整ったら、マッサージを行っていきます。気になる部分をなでるように軽く押しながら、オイルを肌に馴染ませていきます。手のひら全体を使用して包み込むように、心臓方向に向かってオイルを塗り進めるのが効果的です。全身マッサージを行う際には、足先から頭に向かって行うようにしましょう。

洗い流さずタオルで拭き取る

マッサージが終了したら、オイルは洗い流さずにタオルで拭き取りましょう。肌にアロマオイルが残ったままにすると、空気に触れて酸化し、肌荒れなどの肌トラブルにつながる可能性があります。拭き取るタイミングは、アロマオイルが肌に浸透し、塗った個所がさらっとしてきたタイミングです。アロマオイルの成分は血液に浸透して全身を巡るため、タオルで拭き取っても効果は残りますので安心してください。

効果が期待できるもの

アロママッサージは、リラクゼーション効果や疲労回復効果などが期待できます。その際、アロママッサージをより効果的に行う方法がいくつか存在します。ここでは、「風呂上がりに行うこと」と「好きな音楽を効きながら行うこと」といった代表的な方法を2つ紹介していきます。

風呂上がりに行う

アロママッサージは、体中が温まりリラックスしている風呂上がりに行うと効果的です。お風呂上がりは、温められた肌の毛穴も開き、アロマオイルも肌に良く浸透してくれます。また、マッサージによって全身の血流が良くなり、体中の老廃物を排出する「デトックス効果」も期待できます。体の老廃物や脂肪は冷えた状態では流れてくれないので、お風呂上りの温まった状態でやることが大切です。さらに、お風呂上がりのリラックス状態でアロマとマッサージを行うことで、相乗的なリラクゼーション効果が期待できます。

好きな音楽を聞く

アロママッサージは、自分の好きな音楽をBGMとして聴きながら行う方法もおすすめです。自分の好きなBGMを聴くことで、脳波や心拍数にも良い影響を与えて、リラックス状態を保ってくれます。また、周囲に雑音が流れている場合、BGMによってマスキング効果も期待できます。電車や人の話し声などもBGMでかき消して、安らかな気持ちでマッサージを行えるのでおすすめです。

自分でマッサージするときの注意点

自分でアロママッサージをするときには、抑えておきたいポイントがいくつかあります。特に抑えておきたい注意点として、アロマは刺激が強いので薄めて使用したり、乳幼児や妊娠中の使用は控えたりすることが挙げられます。

これらの注意点を理解していないと、リラックスするはずのアロママッサージが体の不調を引き起こす可能性があるので、しっかりと確認しておきましょう。それではそれぞれの注意点について、詳しく解説していきます。

希釈して使う

これまで解説してきましたが、精油は直接肌に塗るには刺激が強いです。そのため、アロママッサージで精油を使用する際には、希釈して使用するようにしてください。アロママッサージオイルのベースとなるキャリアオイルに精油を混ぜて、全身に塗っていきます。塗り終わった後は肌トラブルに繋がるので、しっかりと拭き取るようにしましょう。

3歳未満、妊娠中は控える

アロママッサージは、妊娠中の方はできるだけ控えるようにしましょう。もしどうしてもアロママッサージを行いたい場合は、マンダリンなどの刺激が弱く比較的使いやすい精油を選ぶ必要があります。ただし、体調などにも注意しながら、必要に応じて医師に相談したうえで行ってください。妊娠中は無理せずに、芳香浴などでアロマを楽しむことをおすすめします。

また、子供へのアロママッサージを行うときも注意が必要です。大人の10分の1程度の分量からはじめて、様子を見ながら行ってください。ただし、3歳未満の乳幼児にはアロママッサージは行わないようにしましょう。

まとめ

アロママッサージはアロマオイルの香りを全身で感じ、心と体を癒してくれます。この記事では、アロママッサージの効果や自宅で簡単に行えるアロママッサージの方法などを紹介してきました。ここで紹介した方法を参考にして、ぜひ日常にアロママッサージを取り入れてみてください。

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