豊かな香りで私たちの心身を癒してくれる「アロマオイル」。しかし、アロマオイルの効果は、香りによって身体や感情に働きかける効果が異なることをご存じの方は、あまり多くないのではないでしょうか。目的や気分に合わせてアロマオイルを選べば、毎日の癒し時間がより良いものとなるはずです。

当記事では、アロマオイルの効能を香りごとに網羅的に解説しています。この記事を読めば、あなたにぴったりの香りを見つけられるでしょう。

フローラル系の効能

一口にアロマオイルと言っても、その効能は香りによって大きく異なります。自分にピッタリの効能を持つアロマオイルを見つけるためにも、まずは香りごとの効能の違いについて理解を深めていきましょう。フローラル系のアロマオイルが持つ効能は、主に以下の3つです。

ストレス緩和

フローラルが持つ花の香りは、甘く華やかでリラックス効果があり、ストレスを緩和させてくれる作用があります。気分を穏やかにして、メンタルバランスを整えてくれるため、疲れを感じているときや、イライラしているときにおすすめです。

心を落ち着かせる

フローラルの香りは、心を落ち着かせる効果もあるため、生理前などの情緒不安定になりがちな時期に最適です。 揺らぎがちな気分を安定させてくれる効果を期待できるため、ホルモンバランスを整えやすくなるでしょう。月経前症候群(PMS)で悩む人は、ぜひフローラル系のアロマオイルを取り入れてみることをおすすめします。

緊張をほぐす

フローラル系の代表的な香りとして知られる「ローズウッド」は、緊張をほぐすと同時に、心配な気持ちを和らげてくれる効果があると言われています。また、寝る前に嗅ぐことで、安眠作用も得られるのがローズウッドのうれしいポイントです。

フローラル系のアロマ

フローラル系のアロマには、「カモミール」や「ゼラニウム」、「ラベンダー」などがあります。特にラベンダーに含まれる酢酸リナリルには、鎮静作用成分が豊富に含まれているため、気持ちを穏やかに鎮めてくれるでしょう。また、フローラル系の香りは日本人にとって馴染み深い香りであり、安全性にも優れているため、初心者にも取り入れやすいと言えます。

柑橘系の効能

柑橘系の香りは、気分転換やリラックスしたいシーンにぴったりです。甘さのなかに、程よいフルーティーな酸味を感じられるため、男女を問わず人気が高い香りとして知られています。柑橘系のアロマオイルが持つ効能は、主に以下の4つです。

リラックス効果

柑橘系の香りには、鎮静作用や抗うつ作用があるため、緊張や不安をほぐしてくれる効果を期待できます。高いリラックス効果を得られることから、実際にアロマテラピーの世界でも広く活用されています。心身が疲れて落ち込んでいるときや、ぐっすり眠りたいときに適した香りと言えるでしょう。

イライラの解消

柑橘系ならではの爽やかな香りが、気持ちを前向きにしてくれるため、ストレス解消にも大きく寄与します。フラストレーションが溜まっているときや、気分転換をしたいタイミングには、ぜひ柑橘系の香りを楽しみましょう。

抗菌作用

柑橘系の代表格であるレモンには、ビタミンC以外にも、ポリフェノールの一種でビタミンPと呼ばれる「エリオシトリン」や「ルチン」が多く含まれています。そのため、感染症や傷から身体を守る抗菌作用があると言われているのです。

脂肪の分解や燃焼を促す

グレープフルーツを積極的に食べるダイエット方法があるように、グレープフルーツの香りは、食欲を抑える働きがあると言われています。さらに、リンパ液の流れを促進し、交感神経を活発にする効能も期待できるため、ダイエットにも効果的です。

柑橘系のアロマ

柑橘系のアロマでおすすめしたいのは、「レモン」や「ベルガモット」「グレープフルーツ」です。特に慢性的なストレスにお悩みの方にはベルガモットがおすすめです。なぜなら、ベルガモットにはラベンダー同様に「酢酸リナリル」が多く含まれているためです。気分を落ち着かせたいときにはベルガモットの匂いを楽しむことで、精神的にリラックスできるはずです。

なお、柑橘系のアロマオイルは酸化の劣化スピードが早く、使用期限が短い傾向にあるため、あまり大きなボトルを購入せずに少量で使い切れるものを選ぶと良いでしょう。

ハーブ系

ハーブ系の香りは、爽快感のあるサッパリとした香りが特長です。集中力を高めたいときやストレスを緩和したいときなど、状況に応じて最適なハーブを選びたいものです。ハーブ系のアロマオイルが持つ効能は、主に以下の4つです。

抗菌作用

コアラの食料として有名な「ユーカリ」は、元々傷を癒すための葉として使われていました。強い殺菌・抗菌作用を持つため、呼吸器系のトラブルに最適の香りと言えるでしょう。また、花粉症による鼻水や鼻づまりにも効果があると言われており、マスクに垂らして使用することも可能です。

ストレスの緩和

ハーブ系の香りは、鎮静作用と高揚作用の両方を併せ持っていると言われています。沈んだ心を和らげつつ、緊張や怒りを鎮める効果も期待できるため、情緒を安定化できます。

虫除け効果

「ユーカリレモン」には、忌避効果のある「シトロネラール」がたくさん含まれています。 さらに「ペパーミント」には、蜂が嫌う成分「I-メントール」が含有されているため、虫除けにもぴったりです。

集中力を高める

プレゼンテーションの準備やテスト勉強などにおすすめしたいのが、「記憶の香り」とも呼ばれるローズマリーです。ローズマリーの​​香りには独特の清涼感があるため、頭をスッキリさせて、集中力向上をサポートしてくれます。

実際に過去にはイギリスの大学が行った実験により、記憶力の向上や認知症予防にローズマリーが有効であるという報告もあるほどです。デスクにひとつ置いておくだけで、勉強効率をグッと高められるでしょう。

眠気を覚ましてくれる

仕事や勉強の大敵と言えば眠気ですが、周囲に人がいない環境では、ついつい居眠りをしてしまった経験がある方も少なくないでしょう。そんな時には爽快感のあるペパーミントの香りで眠気を吹き飛ばしましょう。ペパーミントは鼻や喉の奥の方にもスッと抜けていくメントールの香りで、脳の覚醒を促してくれます。

ハーブ系のアロマ

ハーブ系のアロマでおすすめしたいのは、「ペパーミント」や「ローズマリー」です。特に、ペパーミントは清涼感のある爽やかな香りをしているため、集中力を高めてくれる働きがあると言われています。ここぞという場面で使用することで交感神経が活性化され、モチベーションを高められるでしょう。

またローズマリーは爽快感のある香りで、ハーブティーや料理にも使われています。ローズマリーのアロマオイルに含まれる刺激活性成分やカンファーには、集中力を高めて記憶力の向上をサポートしてくれる効果があると言われています。

エキゾチック系

エキゾチック系の香りは、神秘的で個性的な香りをしています。オリエンタル系と呼ばれることもあり、東洋的でミステリアスな雰囲気を有するものが多く存在します。そんなエキゾチック系のアロマオイルには、精神を安定させる効果があるため、瞑想やヨガをするときや、自分自身と向き合いたいときに向いています。エキゾチック系のアロマオイルが持つ効能は、主に以下の4つです。

心を穏やかにする

エキゾチック系の効果として最も代表的なものとしては、やはり「心を穏やかにする」ことが挙げられます。

具体的には、脳内のα波やエンドルフィンといった成分に働きかけ、アドレナリンの分泌を抑えることができるのです。アドレナリンの分泌を抑制することは、心を穏やかにすることにつながります。また、集中力を高めることで作業効率が良くなったり、勉強や仕事が捗りやすくなるでしょう。

ストレスの緩和

エキゾチック系の香りには、副交感神経を優位にする作用があると言われています。気分が安定し、ストレスの緩和を期待できるため、就寝前の使用もおすすめです。

神経疲労を和らげる

エキゾチック系のアロマオイルには、神経疲労を和らげてくれるものも多くあります。リラックスしたいときには「パチュリー」や「イランイラン」、仕事や勉強で疲れた心身を癒したいときには、「ミルラ」を使用すると良いでしょう。

元気ややる気が出る

神秘的な香りが特徴であるエキゾチック系のアロマオイルは、瞑想やヨガをする際に焚くと、効果的と言われています。特に「イランイラン」や「ジャスミン」、「ジュニパーベリー」はスピリチュアルな香りなので、瞑想時などに打ってつけと言えるでしょう。

エキゾチック系のアロマ

エキゾチック系のアロマとして代表的な香りには、「イランイラン」や「ジャスミン」などが挙げられます。エキゾチック系の香りは好みが分かれるほど個性的で、印象的な強い香りのものもあるため、少量ずつ試していくと良いでしょう。

樹木系

樹木系のアロマオイルは、まるで森林浴をしているかのような清々しい気分を味わいたい人におすすめです。お風呂に数滴垂らして、アロマバスを楽しむのも良いでしょう。樹木系のアロマオイルが持つ効能は、主に以下の4つです。

心身を癒してリラックスする

清涼感あふれる樹木系のアロマオイルは、心を落ち着かせる効果が期待できます。気持ちを安定させたいときや、ホッと一息つきたいときには、「ヒノキ」や「プチグレン」の香りを楽しみましょう。また、「ローズウッド」は、1日の疲れを取りたい夜のリラックスタイムにぴったりです。

森林浴を楽しんいるかのような感覚を味わえる

「森林浴をして気分がリフレッシュした」という経験はありませんか。これは、森林浴をすると、草木や樹木の香りを感じやすく、清々しい気分になれるためだと言われています。同じように、樹木系アロマオイルでは木の枝や葉の香りを楽しめるため、自宅にいながらまるで森林浴をしているかのようなリラックスした時間をつくれるのです。

消臭効果

樹木系のアロマオイルは、お部屋の空気をクリーンにキープするほか、お掃除にも役立ちます。消臭機能に優れているため、トイレや下駄箱のニオイ対策としても使用できます。

樹脂系のアロマ

樹脂系のアロマには、「フランキンセンス」や「ベンゾイン」「ミルラ」「ガルバナム」があります。香料は樹木の葉や枝、樹皮などから抽出されていることが多く、まるで、森の中にいるような、爽やかですがすがしい香りを楽しめます。 また、香りの持続性が高いため、ブレンドする際のベースとしても使用できます。ただし、樹脂系のアロマは個性的な香りのものも多く、香りのクセが強い商品も珍しくないため、まずは少量ずつ試すのがおすすめです。

まとめ

アロマオイルの効能は、香りごとに異なることがお分かりいただけたのではないでしょうか。自身の状態や目的に合わせてアロマオイルを選ぶことで、効率的に心身に癒しを与えられます。

ただし、アロマテラピーを日常生活で取り入れるうえで重要であるのは、自分にとって心地良いと思える香りを選ぶことです。効能を重視するあまり、苦手な香りを無理して嗅ぐことは、あまり得策とは言えません。そのため、あくまでも自分が使用していて心地良いと思える香りを選ぶようにしましょう。

アロマのことならインプルーブまで!

自社オフィスや店舗にアロマを取り入れたいと考えている企業担当者の方は、ぜひインプルーブまでお問い合わせください。インプルーブでは業務用アロマディフューザーをはじめとする、さまざまなアロマ製品を取り揃えています。

コンセプトやニーズに合わせたオリジナルブレンドの作成も可能で、ホテルやジム、スパ、ブライダルなど、さまざまな施設における導入実績があります。

空間に最適な香りのご提案からアフターサポートまでを、アロマテラピーアドバイザーの資格を保持する専任スタッフが一気通貫で行わせていただきます。少しでも興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。