アロマと言って真っ先に思い出されるのは心地のよい香りです。おうち時間や在宅ワークで、そっと香りを楽しまれている方もいらっしゃるでしょう。そんなアロマには香りを楽しめるとともに、心身のリフレッシュ作用や消臭効果、また抗菌作用があることをご存知でしょうか。今回はアロマの抗菌作用やおすすめのアロマを紹介しますので、ぜひ参考にお読みください。

抗菌効果のあるアロマ

古くからさまざまなシーンで活用されているアロマのなかには、細菌の増殖を防ぐ抗菌・抗ウイルス効果をもつものがあります。つらい花粉シーズンやインフルエンザの流行に備え、アロマを取り入れてみるのもおすすめです。ここでは、スッキリとした爽やかな香りと抗菌作用が期待されるアロマのなかから、おすすめの5種類を紹介しましょう。

ティートリー

爽やかな森林の香りで知られるティートリーは、オーストラリアに自生するフトモモ科の小高木で、8mほどの高さにまで成長します。葉から水蒸気蒸留法で抽出された精油はグリーン科に属していて、「テルピネン4オール」が豊富で抗ウイルス・抗菌作用、免疫調整作用に期待ができるアロマです。

過去にはオーストラリア原住民がティートリーの葉を使用して、創傷を治療した記録があるほどで、その効能は広く知られています。スッキリ感と清潔感のある香りで、鼻をすっと抜ける感覚が特徴です。

ユーカリ

コアラも大好きなことで知られるユーカリは、主にオーストラリアに生息するモモ科の常緑樹から抽出される精油です。葉の形は三日月のようで、ミントやメントール系の香りがします。ユーカリには700種以上の種類がありますが、抗菌作用が高いのは「ユーカリ・ラディアータ−」「ユーカリ・グロブルス」「ユーカリ・シトリオドラ」の3種です。シオネール成分は鼻詰まりなどの改善に効果があるとされ、風邪や花粉シーズンに期待できます。

ラベンダー

ラベンダーは地中海沿岸が原産地のシソ科のハーブです。アロマセラピーを代表する精油と言っても過言ではないほどで、イライラを鎮めて不眠や頭痛を緩和するリラックス効果は、よく知られているとおりです。

水虫などを引き起こす白癬菌や浴室などに発生する黒カビ、食品や紙、木材など、自然界に存在するものすべてに発生する可能性があるカビ・ユーロチウムなどに対して抗菌作用が働きます。

レモン

レモンは南インド(アッサム)が原産の常緑低木からなる実です。レモンの成分クエン酸に抗菌作用があり、感染対策や空気の浄化への効果が期待できます。キッチンで使用する台所洗剤やリビングなど、消臭剤に含まれているものもあるため、レモンの抗菌作用を意識せずとも身近なものとして活用されている方が多いでしょう。

フレッシュで爽やかな香りは、レモンの主成分リモネンによるものです。この香りは気持ちをスッキリとさせ、冷静になることで集中力が増し、やる気が起こります。

ペパーミント

爽やかでスーッとした清涼感が特徴のペパーミント。この元となっているのは、主成分のメントールです。風邪や花粉症による鼻詰まりや鼻炎といった症状に大いに役立ち、鼻通りがよくなったという経験をお持ちの方も多いでしょう。ハミガキ粉や湿布などに使用されているように、殺菌、鎮痛、冷却などの効果を期待でき、医療分野でも活用されています。

消臭・抗菌作用も高いため、アロマスプレーを作って気になる場所にシュッとひと吹きしておくと効果的です。キッチン周りの掃除やマット類、衣類、家族が集まるリビングや出入りのある玄関などでお試しください。

効果が期待できるもの

アロマの抗菌作用は室内の使用だけに限らず、外出先でも効果を期待できます。ここではおすすめの使い方を紹介しましょう。

マスクやハンカチ

長いマスク生活で、口元まわりの蒸れや肌荒れが気になっていませんか?そのようなときには、爽快感と抗菌作用が期待できるアロマ・レモンやペパーミント、ユーカリがおすすめです。マスクの外側にひと吹きしておくと感染予防対策にもなり、息を吸ったときにフレッシュな香りが届いてスッキリとした気分になれます。

ハンカチにアロマをひと吹きしておくと、外出先でもフワリと心地よい香りが楽しめます。

汗かいた衣類に

汗の臭い対策としてもアロマの抗菌作用が期待できます。市販されている制汗剤やデオドラントアイテムは、汗のニオイに香りを上乗せするものがほとんどです。汗の不快な臭いは体の常在菌が正体であるため、ここで抗菌作用のあるアロマが活用できます。

スッキリ感のあるペパーミントやティートリー、抗菌作用が高いラベンダーなど、バクテリアの繁殖を防ぐアロマがおすすめです。

デスク掃除に

デスクまわりの拭き掃除にもアロマが活用できます。除菌・消臭効果を期待できるレモンなどの柑橘系アロマを使えば、拭き掃除後のスッキリ感も楽しめます。香りで頭がスッキリすると集中力や記憶力のアップ、さらには抗菌・除菌効果を期待できるので、ぜひデスクまわりの掃除に使って清潔にしましょう。

蒸れた靴に

一日中履いた靴には、汗による蒸れや臭いが充満しています。足には汗腺が集中しているため汗をかきやすく、足裏から発生する汗や水分の量は1日につきコップ1杯分もあるものです。これらが靴の中のような高温多湿な環境にあると雑菌が繁殖して、ニオイの原因になってしまいます。

靴を脱いだ瞬間にはスッキリとした解放感がありますが、靴の中からは雑菌によるなんとも言えない臭いが…。ここでもアロマを使用すれば、抗菌作用で雑菌の繁殖を抑える効果を期待できます。また、毎日中和消臭によって臭いを消すと臭い戻りがしなくなるのがアロマの特徴です。外出先でも活用できるアロマスプレーを作り、カバンに入れて持ち歩けば、いつでも使用できて大変便利です。

除菌・抗菌スプレーを作ろう

マスクや汗、靴の臭いを元から除菌・抗菌してくれるアロマ。お掃除にも取り入れられるとわかったら、ぜひ活用してみましょう。外出先にも持ち運びできるようにすれば、気になる場所でいつでも使用できます。持ち運びに便利なのが、アロマスプレーです。ここでは、アロマスプレーの作り方を紹介します。

※使用場所や目的により、スプレー濃度は異なりますので注意してください。

〈手指除菌・虫除けスプレーなど(肌に直接ふれる場合)〉

・濃度1%以下
・3歳未満への使用は不可。子どもや敏感肌の方には濃度を0.5%以下にするなど、薄めて使用してください。

〈室内・衣類用のスプレー〉
・濃度1〜3%未満
・生地によってはスプレーすると変色する可能性があるため、必ず確認してから使用します。

〈掃除・消臭用スプレー〉
・最大濃度4%

〈用意するもの〉

■濃度約1%のアロマスプレー50ml
・スプレー容器(ガラス又はアロマスプレー専用容器)
・アロマ精油…約10滴(約0.5ml/濃度1%)
・無水エタノール…10ml
・精製水…40ml
・計り

〈作り方〉
①容器に無水エタノールと精油を入れて振り混ぜる。
②精製水を加えてよく混ぜる。
③完成です。

アロマスプレーは光や高温に弱いため、直射日光の当たらない冷暗所で保管し、2週間ほどで使い切るようにしましょう。

まとめ

アロマには抗菌作用を期待できます。香りと抗菌作用を活用するには、アロマスプレーを作ってカバンに入れておくと便利です。インフルエンザや花粉症対策、手指の除菌をはじめ汗や靴の雑菌などにも効果的で、いつでもどこでも使用できるのがうれしい点ですね。アロマの種類によって効果の強さに違いがありますので、アロマスプレーを作る際には必ず確認してください。

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